舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

最近、介護を学ぶ機会があって、
つくづく、年をとる事が怖いと思った。

もちろん介護を学ぶのだから、老人の、介護されるべき悪い所ばかりを見るのだが、
それにしても、年をとる事に恐怖を覚え、絶望すら感じる。

今の日本人の平均寿命が八十何歳で、健康寿命が七十何歳で、健康寿命とは介護を必要としない歳であるから、つまりその差額の十数年の間、何らかの介護が必要という訳だ。

それが「平均」なのだ。

長生きは、人類の、生物の、当然の希望であり夢なのだ、と僕等は疑いもしない。
しかしそれが本当に幸せなのだろうか?
自分一人では生活すら出来ない。人に迷惑をかける事だってあるだろう。
それなりに楽しいこともあるだろうが、しかし・・・

なんか考えちゃうな。

四十年くらい前、医療もそれほど進歩してなくて、大人の男は大抵たばこを吸っていて、それが当たり前で、みんなだいたい七十五歳くらいで死んでいく。

その位がちょうど良いんじゃないか、と思ったりするのは、悪い事だろうか?