舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『字余りの茂吉』の真骨頂の『茂吉の字余り』 湯いづる山の 月の光は隈なくて 枕べにおきししろがねの時計を照ら す(ゆいずるやまのつきのひかりはくまなくてまくらべにおきししろがねのとけいをてらす)病気を持っていた茂吉が湯治を兼ねて温泉旅館に泊ま…

『茂吉の字余り』 けだものは食もの恋ひて啼き居たり 何といふやさしさぞこれは(けだものはたべものこいてなきいた り なにというやさしさぞこれは) かっこいい。 でも実はこれ、 一文字字足らずなのだ。だから本当は 『茂吉の字足らず』 なんだけど、(な…

茂吉の事を言ったからには、やはり茂吉を語らねばなるまい。 この夜は鳥獣魚介もしづかなれ 未練もちてか行きかく行くわれも(このよるはちょうじゅうぎょかいもしずかなれみれんもちてかゆきかくゆくわれも)「か行きかく行く」とは「彷徨う」の事。かっこ…

のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり(のどあかきつばくらめふたつはりにいてたらちねのはははしにたもうなり)斎藤茂吉の恐らく一番有名な歌だ。確か中学の教科書にもあった。祖父が、僕が中学の時に死んで、葬式の為に田舎へ行った。…

誕生日なのだよ、今日は。 もう、一人でいじけているのはやめにしよう。さあ、一年の目標を立てよう。51才の抱負を叫ぼう。首を上に持ち上げて、曇った空を見よう。 今日はよく寝よう。