舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

『茂吉の字余り』

 けだものは食もの恋ひて啼き居たり
 何といふやさしさぞこれは

(けだものはたべものこいてなきいた  
 り
 なにというやさしさぞこれは)


かっこいい。


でも実はこれ、
一文字字足らずなのだ。

だから本当は
『茂吉の字足らず』
なんだけど、

(なにというやさしさぞこれは)

の響き、リズム。
字足らず字余りを超越したテンポ。

そう、テンポなのだよ。

この歌全体を流れるテンポはロックに近い。