舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

高村光太郎。一生を棒にふって人生に関与せよと言った人。吹きつのる雨風の中、圧倒的な美の前にひれ伏していた人。あり余る落ち葉を浴びていた人。火星を見上げていた人。妻を狂わせた人。たくさんの詩人の中で、僕が一番好きな人。詩集を貸してくれたのは…

僕は今五十歳なのだけれど、つまり昭和四十五年生まれなのだけれど、それは1970年、戦争が終わって25年後。戦争の影すら感じる事なく、育った。 戦争は教科書の出来事だった。 でもこれは、何と言うか、今から25年前、僕は25歳。 こう書きながら、にわかには…

知らないとは思いますが、立原えりかという童話作家がいまして、その世界では有名な人。とてもメルヘンなので女の人が好きそうだから、 「僕は児童文学が好きです。」 「例えば誰とかあります?」 「立原えりかとか。」 「へえ・・・」 「とてもメルヘンで・…

そういう事だから、そちらにも色々とあったことでしょう。何しろ十五年ではきかないわけだから。しかし、もうとっくに音信は途絶えているし、もはや生きているのか死んでいるのかすら分からない。 だから、これは独り言である。 今までに出会った人のうち、…

あれから、実は色々あったのだよ。考えてもみたまえ。もう十五年ではきかないよ。そりゃあ五十歳にもなる。 病気をした、舌癌という、つまりガンだ。これはもうほとんど治ったけれど、癌というのはやはり大変だ。大人が泣くほどだ。これに就いては追々。多少…