舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

そういう事だから、そちらにも色々とあったことでしょう。何しろ十五年ではきかないわけだから。しかし、もうとっくに音信は途絶えているし、もはや生きているのか死んでいるのかすら分からない。
だから、これは独り言である。
今までに出会った人のうち、どの位の人が死んだだろう?とたまに思う。だいぶいるだろうな。三十年前に八十だった元植木屋の爺さんはほぼ間違いなかろうし、中学の社会科のお婆様も然り。実際に歳の近い友人も二人死んでいるのだから、まあ、だいぶいるだろう。
大病からの生還的な、生きているだけで儲けもの的な、だからと言って色々あるんだよ的な、そんな僕がやっぱりね的に死んだとて、それはやむを得ない。