舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

芸術ってなんだろう?って考えちゃう。
生命を維持するためには必要のないもののように見える。本を読んでもお腹はふくれない。それなのに途絶えることなく、今日までずっと。これはどういうことなのかしら。

ここは原始時代。
「山の中の滝の下で魚がたくさん捕れるが熊がいるから気をつけろ」と仲間に伝えようと絵を描いた。絵がへたな場合、魚が採れないか熊に襲われるかのどちらかだ。当然、絵は上達していく。つまり、生命を維持していくために必要なものだったのだ。もちろん言葉もそうであり、音もしかりでしょ。

そういうものを見たり聞いたりすると、太古の記憶が、或いは本能が、刺激されるのだね。特に優れたものに触れると身の安全を感じ、それは喜びとなるわけです。
即ち、それが芸術と呼ばれ、それは生命を維持するために必要なものなのだと言えるのではないか、ということ。