舌足らずの詩人は

福地勇からあなたへ歌や病気など

去年の誕生日から、どれだけのことがあったろう。一年前に思い描いていたものとはずいぶん違っちゃったな。それでも一年は経過するのだね。年月とはとんでもなく冷酷で、またこの上なく有り難い。
そんな中、やっとの思いで詩集を刊行した。たった二十部。それが限界。だけどこれを形に出来たことは、ようやく一つ、安堵した。出来も悪くない。ずっと前から、これだけはやらねばならない仕事だったのだ。これが、誕生日に間に合ったから、この一年の帳尻を合わせられたと思える。こんなに誕生日を意識したことなんかなかったのに。
明日で52歳になる。おめでとう。
53歳までにもう一冊刊行する。それで打ち止めになってもかまわない。
そのくらい、今は自分が詩人であると。